バルブクリアランス調整

バルブクリアランスの調整幅はマニュアルでは±0.03mm。
しかし+0.03と-0.03では0.06mmも幅がある。
僅かではあるがクリアランスが小さい方がバルブは早く開き始め、遅く閉じ終わる。
クリアランスが大きいとその逆である。
馬力やトルク、始動性、安定性(エンストしやすさ)に微妙に影響する。
したがって必ずしも調整幅の中心を狙うのが正しいとは言えない(無難ではあるが)。
目的に応じて意図的に大きめもしくは小さめを狙う。
とはいえ、メーカーで用意されているクリアランス調整用のシムは0.025mmとびなので
ぴったり合わせるのは実は難しい。

実際、新車のバルブクリアランスを計ってみても±0.02mmくらいの
範囲でばらついている。これは量産エンジンなのでしょうがない。
シムの厚さもマイクロメーターで計ってみると表示に対し±0.01mm程度の幅で
ばらついているのでこれを利用して、厚め、薄めを選ぶことができれば
実際のバルブクリアランスを狙い通りに設定可能である。

国際B級の場合、レギュレーションでエンジンはほぼストック状態に制限されているので
同じノーマルエンジンで如何にベストの状態を作り出すかは、
こういった微妙な性能向上の積み重ねが大切です。

ということで、今日は練習車のバルブクリアランス調整中です。
バルブクリアランス調整_d0091546_2056912.jpg

by mx000s | 2008-09-19 21:07 | マシン

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